エブリデイのつづき

話足りない一日の終わりに

白髪わさわさ

私の髪質は父の遺伝で

量が多く、太く、くせ毛。

父は76歳で、総白髪ではあるが髪の量は相変わらず多いので、周りの人からは「染めないで白髪のままの方がかっこいい」とおだてられ、しばらくそのままにしていた。

それにしたって、白髪がかっこいいのはちゃんと手入れしてこそであり、父の白髪はボサボサで、私から見ると汚くて見苦しかった。

それになんといっても、やっぱり白髪は老けて見える。

おじいさん度が増す。

 

それで思い出すのは同居していた祖母。

祖母の髪を染めるのを手伝うのはいつも私だった。

パオンというメーカーの染め粉を水で溶いて、歯ブラシにつけて髪に塗っていく。

祖母は気が強くて私ともけんかばかりしていたから、とにかく手伝うのが面倒くさくて、すでに総白髪なのに真っ黒に染めるのもどうなのと思っていて、いつも

「もう白髪のままでいいやん、その方がおしゃれやで」

などと言っていた。

そうしたらそのうち、祖母は本当に染めなくなった。

髪を染めなくなって真っ白になった祖母は急に老けて

その頃うつの症状もあったのか、おとなしくなって元気がなくなったみたいに見えた。

祖母が亡くなってから思うことは、とにかくずっと染め続けて、おしゃれをさせてあげたらよかったということ。

田舎で、おしゃれなんてできなかったんだけど、私があげたもので一番喜んだのはデパートのワゴンで買った偽物の石のついたサイズの合わない安物の指輪。

亡くなってからは何もしてあげられない。

 

だから、父にも言うのです。

「白髪なんてやめとき、染めた方が絶対いい」

そう、今どきは、自然なグレーに染まるものも売っているし、とにかく白髪はだめ。

心が老ける!

 

会うたびに言っていたら、とうとう最近メールが送られてきた。

短くカットして、自然な色に染めた写真とともに。

若返ったやん!ってほめてあげた。